『FX』とは「Foreign Exchange」という英語の略で、日本語で正式に表記すると「外国為替証拠金取引」となります。
個人的な資産運用で使われることも多く、2つの国の通貨を交換しその差額の利益を得る取引でもあります。
簡単にいうと、『円からドル』『ドルから円』へとお金を両替して、その差で生じる利益を得る（または損害もでる）資産運用です。
ＦＸを始めるメリット
FX2には様々なメリットがあります。
手数料がかからない
例えば外貨預金や株式売買であれば、仲介業者への手数料が発生します。
しかし、FXの手数料は無料の仲介業者が多く、手数料代金を考えなくてもよいため、計算が簡単にできるというのもFXの魅力の1つとなっています。
少額の投資金額で始める事が出来る
株式売買を行う場合は、取引単位が100株式とか1000株式となっているので、表示額が数百円であっても、実際に取引する金額は最低でも5万はかかり、リスクの分散などを考えると100万くらいの初期費用は必要になります。
しかしFXの場合、レバレッジと呼ばれるシステムを活用することで、少ない投資で大きな取引をする事が可能です。
例えば1ドルが100円の時に、1万ドル（100万円）分を購入するとします。
単純に考えると、100万円が必要になりますよね。
しかしFXではレバレッジを25倍に設定する事で、たった4万円で取引する事が出来るわけです。
日本国内では規制があってレバレッジ25倍までとなっていますが、海外の口座を使うとより高いハイレバレッジが可能です。
100倍.200倍といったレバレッジは当たり前なので、利益額を伸ばすことが可能です。
時間に縛られず取引をする事が出来る
株式売買では原則「取引所が開いている時しか取引ができない」です。
FXは24時間いつでも取引する事が可能。
世界各国で常に取引が行われているため、いつでも取引を行えることも大きな魅力です。
FXのレバレッジとは
レバレッジとは、「てこの原理」という意味で、実際に口座に預けた資金を何倍、何百倍といった大きな額に替えて取引を行う事が出来るということです。
上記の例では、1ドル100円の時に1万ドル取引しようとしています。
必要になる金額は、 100円×1万ドル = 100万円が必要です。
レバレッジを25倍に設定しておくことで、4万円の証拠金があれば、1万ドルの取引が出来るようになるわけです。
レバレッジの計算式
100円×1万ドル / 25 ＝ 4万円
もし海外のFX口座でできる 100倍のレバレッジの場合
100円×1万ドル / 100 ＝ 1万円
レバレッジの魅力とリスク
レバレッジは、低額で大きな取引ができるため、魅力もあるもののリスクもあります。
例えば、100万円の取引を行う場合、レバレッジが10倍で設定しているとすると、10万円の証拠金が必要です。
まず100万円が120万円になった場合、120万円 - 100万円 で単純な利益は20万円になります。
レバレッジが10万円のままだと、 12万円 - 10万円 なので利益は2万円。
レバレッジが10倍ということは、利益も10倍なのです。
当然逆のリスクも存在します。
この100万円が例えば80万まで減ってしまった場合、100万円－80万円で損失額は20万円になります。
預けていた証拠金10万円を損失額が超えてしまったため、追加でさらに10万円が必要というわけです。
一見魅力的なレバレッジですが、レバレッジを大きくして取引が大きくなればなるほどリスクも大きくなっていきます。
リスクを理解した上で行うようにしましょう。
日本のレバレッジ規制とは？
2010年8月1日よりFX取引を行う上での、レバレッジの上限25倍に制限するというルールができました。
FXの2つの利益
FXでは２つの利益/損益があります
キャピタルゲイン
例えば1ドルが100円のときに、10万円で1,000ドルを購入したとします。
その後、1ドルが110円になった円安の時点で、持っていた1,000ドルが11万円に交換ができるわけなので「利益」を得ます。
もちろん、反対に円高になり、1ドルが90円の時点では、1,000ドルが9万円にしか交換できないわけで、日本円で損をしてしまいます。
インカムゲイン
例えば日本の金利が0.5％、ドルの金利が5.5%だった時にドルを買ったとします。
2.5%（ドルの金利）－0.5%（日本の金利）＝2％
金利の差が発生します。
どのような利益かというと、ドルを持っているときは、常に2％の金利が発生するという事です。
しかし、ドルを売り、円を買った場合は5％を支払わなくてはいけないのです。
この金利差を「スワップポイント」と言っていて、持っている通貨の日数を年利換算からスワップポイントを受け取る事が可能です。
スワップポイントとは？
日本の金利は0%台の超低金利の状態が続いています。
世界に目を向けると、コロナ禍にあってもアメリカのドルは1％台で高い金利の通貨です。
スワップポイントとは、低金利の通貨を売って、高金利通貨を買うことで得られる金利差のことを表しています。
【スワップポイントのまとめ】
例えば日本の金利が0.1%
オーストラリアドルの金利が2.5% だったとします。
2.5%（オーストラリアドルの金利）－0.1%（日本の金利）＝2.4％
オーストラリアドルを買うと、2.4%の金利が貰えるということになります。
逆にオーストラリアドルを売って円を買うと、2.4％の金利を支払う必要があります。
【スワップポイントで稼ぐにはFX業者や通貨の見極めが大切】
金利差による利益のため「高金利」の通貨を探す必要があります。
ただ、コロナ以降は各国通貨の金利は低下しスワップポイント狙いは難しい状況が続いています。
徐々に金利が上昇し始めている通貨も出てきているので、スワップポイントの狙いの取引が出てきているようです。
また、スワップポイントで利益を考える場合はFX業者によって設定金額は異なっています。
例えば
A社：米ドル/円のスワップポイントが8円
B社：米ドル/円のスワップポイントが5円
このような設定がされていたとします。
365日（1年）預けた場合に得られるスワップポイントの金額は
A社：8円×365（1年）＝スワップ金利2920円
B社：5円×365（1年）＝スワップ金利1825円
たった3円の差ですが、1年で1095円もの利益の格差が生まれてしまうということです。
FXを始めたばかりの初心者の方はスワップポイントが高いFX業者を選ぶ事もよいです。
FX取引開始するには
実際に取引するうえで何が必要か？を説明していきます。
FXを始める前に
何故FXを始めるのでしょうか。
簡単な副業で稼げると思うから
周りの人がFXで稼いでいたから
などなど、いろいろな理由から、始めようと思う人がいます。
始める前に知っておくべきことは、FXで大きな金額を手にすることは簡単ではありません。
雑誌やニュースに取り上げられるような金額を稼いでいる人は、ほんの一握りということです。
「FXで〇千万を失ってしまった」
「貯金を使い果たしてしまった」
というケースも少なくはありません。
FXは常に儲けている人がいる逆側には、損をしている人が存在します。
どちらになるのかは、やり方次第のところも大きいです。
FXは在宅できる副業でもあり、常に人気があります。
とわいえ「FXはハイリスク、ハイリターンである」という事を忘れてはいけません。
今から初めて「遅い」ということはない分、損をしないやり方はでてきています。
しっかり肝に銘じたうえで、始めるようにして下さい。
FXは必ず「余剰資金」を使用する
リスクの事ばかりでしたが、FXで成功すれば、大金が手に入ることは事実で、始めるための大きな魅力です。
当然、失敗すると投資している金額が無くなってしまったり、追加の証拠金を求められたりと、多額の損失も発生します。
冷静にはじめても、全財産をなくしてしまい取り返しのつかない事になってしまう人もいます。
そのようなことを防ぐためにも、FXは「余剰資金」を使うようにしましょう。
間違っても生活費や貯金など、なくなって困るお金をFXの資金にあててはいけません。
損失は一瞬で発生します。
損が許される範囲の資金で行い、生活のためのお金には絶対に手をつけないようにしましょう。
目標を立てる
FXでたくさん利益を出している人が共通していることは、彼らは「いつまでにどれくらいの金額を稼ぐか」しっかりした目標を持って取り組んでいます。
・1年後に100万円貯め、〇〇旅行する
・毎月安定して5万は稼ぐ
などなど、目標となる期間も金額もばらばらです。
ただ、ゴールを定めないまま取引を行うと、投資は上手くいくことがないです。
自分なりの、わかりやすい目標をしっかりと決めて、FXに取り組むことが必要です。
利益率とは？
・定期預金
・株式投資
本格的な投資をしたことがなくても、様々な方法で、自分の資産を持っている人は多いと思います。
資産運用をしている人の中には、外貨建て保険と終身保険と資産を分けている方もいるかもしれません。
「銀行でもらえる利子だけでは物足りない」という考えの方が、FXを挑戦される傾向です。
しかしながら、なりふり構わず投資する人は、FXで失敗する可能性が高いです。
「今すぐできるだけ多くの金額を稼ぎたい！」という気持ちはわかりますが、はじめは大きな目標を立てず、小さな利益を積み重ねる事をおススメします。
自分に合った取引方法を見つけることが一番大切です。
FXとお金の関係まとめ
FXは大金を得る可能性があるけど、その逆に失う可能性があります。
銀行預金ではありえない、ハイリスク・ハイリターンの世界です。
いきなり儲けを出そうとはせず、失っても生活には困らない余剰資金で小さなロットから挑戦するようにしましょう。
初心者向けの運用方法
ここでは、今からFXを始めようと考えている初心者向けのおすすめのFX運用方法を紹介します。
FXでは、どんなに対策を練っても、負けて損をするリスクはあります。
可能な限り、リスクを避けて、自身のペースに合わせた投資方法を学ぶことが重要です。
知らないうちに、損をすることが無いよう、事前に知識を入れておくことは重要になります。
スワップポイント利益で長く稼ぐ
スワップポイントとは、前述の通り、2つの国の金利差。
各国の中央銀行が決める政策金利は日々変動しています。
FX業者が提示しているスワップポイントは、FXの取引単位である1万通貨分の1日の金利差。
FXでは通貨を安く買って高く売る、という利益の出し方のほかに「通貨の金利差」で収益を得る事ができます。
例えば「A社の米ドル・日本円のスワップポイント」が売Swap -25円、買Swap 23円だとしましょう。
このケースでは、米ドルを1万ドル分購入し翌日まで持っているだけで、23円の金利差益が貰えるという事になります。
この金利差益は、低金利の通貨を売り高金利の通貨を得たことから発生する利益です。
この方法では一気に利益を得る事は出来ない代わりに、定期的にコツコツした利益を得る事が出来ます。
損するリスクの回避方法
FX取引は、少ない証拠金にレバレッジをかける事で証拠金の何十倍～何百倍の取引をする事ができる事はすでに説明しましたが、大きな利益を得られる反面、少ない証拠金で証拠金以上の損失が発生する場合もあります。
FXをやる上で必ずしっておくべきことは
マージンコール
ロスカット
この2つです。
マージンコールとは、預けている証拠金の残高が一定の水準を超えた時に、FX会社が一定の損失を超えないように警告してくれる合図のこと。
ロスカットとは、今以上の損失を事前に防ぐため、強制的に取引を終了させるシステムです。
この2つは、FX業者によって定めているラインやルールが異なるので、事前に確認することが大切です。
予想以上に損をしてしまうと「生活にダメージを与える額」を平気で上回ることもありますので、事前にロスカットを設定する事で証拠金の金額以上の損失を受けないように出来ます。
また、ロスカットはもちろん、予め逆指値注文など自分のタイミングで自動で決算してくれるシステムもあるので、こちらも活用していきましょう。
まずはデモトレードからやってみる
FXのサイトを見た事がある方は、すでに知っているかもしれません、「デモトレード」というものが存在します。
実際のお金を使うことなく、数字上通貨を利用したことにして疑似体験を行うことです。
デモ口座の開設は誰でも無料で出来るので、実際のお金でFXを始めることに慎重な場合や、なれていない初心者は「デモトレード」で練習をするとよいです。
デモトレードを行うメリットとしては、各業者のツールの使い心地が確認できます。
さすがにいないとは思いますが、取引を始めてから使い方が分からない！という事もありません。
ツールの使いやすさや画面の見やすさもFX取引を行う上で重要なポイントになってきます。
ほとんどのFX業者がこのデモトレードを提供しているので、自分に合ったFX業者を探す意味でも、沢山の業者のデモトレードに申し込んで実際に触れてみる事をおススメします。
コメント